私が加賀ゆびぬきを作り始めたのは、祖母が楽しそうに加賀ゆびぬきを作り貯めているのを知っていたからです。
小さい頃に一時期県外に住んでいた私にとって「金沢=祖父母の住んでいるところ」でした。会うたびに何かを楽しそうに作っていた祖母は、私が加賀ゆびぬきや加賀てまりをイメージするときには、いつも繰り返し出てきます。
私が今描いている加賀ゆびぬきの製図は、祖母の書き方を踏襲しています。
祖母が何百枚も書きためた製図が、一時は消えかけていた加賀ゆびぬきの復興の土台になっています。
祖母は金沢の商家に生まれ、祖父と家業をやりくりする傍ら、加賀ゆびぬきの研究と創作に打ち込んできました。また子供たちが成人して家を離れていくと、「さみしかったから」と加賀手毬をつくりはじめ、やがて手毬教室を開いて多くの愛好家を育て一緒に楽しんできました。
祖母がはじめたてまり教室「小手毬の会」は今では母が引き継ぎ、毎年開催する作品展は来年で40回目の節目を迎えます。
ちいさなギャラリーではありますが、追悼展では、小出つや子のてまりや加賀ゆびぬきはもちろん、祖母が好きだったもの、身の回りのものも少し展示できたらと思っております。
金沢はちょうど雪の季節です。
会期中は休まず営業しています。
どうぞお立ち寄りくださいませ。
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小出つや子追悼展
会期:2016年1月21日(木)~2月1日(月) 会期中無休
時間:午前10時~午後5時まで
場所:毬屋ギャラリー(石川県金沢市南町5-7 加賀てまり毬屋2階)
入場無料
主催:加賀てまり 毬屋