祖母の追悼展が終わってまもなく、素敵な品物が届きました。
加賀ゆびぬきの柄をモチーフにした、マスキングテープです。
作ってくださったのは、金沢市出身の大学生、沼田祥衣さん。
昨年から、何度かお会いして、伝統工芸をもっと身近に感じてもらうにはどうしたら良いか、マスキングテープを作ってまずは気軽に手にとってもらうのはどうだろう、と熱心にお話をしてくださっていました。
京都で学生をしている沼田さんとは、このマスキングテープ・プロジェクトでお会いするまで面識はなかったのですが、先日は祖母の追悼展を見に、ひとり金沢まで来てくださいました。
彼女が追悼展を見に来ると連絡をくれたとき、私はなんだか申し訳ないような気持ちになっていました。加賀ゆびぬきを好きでいてくれることは知っていましたが、学生さんが何度も金沢へ来るのは、ちょっと大変だろうなという思いがあったからです。
その日、私より少し先に追悼展の会場に入った沼田さんは、会場いっぱいのてまりを前にして涙ぐんでいました。「感動しちゃって・・・」と時々涙を拭いながら、ゆっくりと祖母の作品を見てくださいました。私も彼女のそんな姿を見て、来ていただいて良かったなぁ、と思い直しました。
このマスキングテープは、彼女が帰ってすぐに出来上がってきました。
私もマスキングテープなど文房具は大好きですし、なにより加賀ゆびぬきを応援したい!と言っていただいたのが嬉しくて全面協力させていただいております。
加賀ゆびぬきについてのお話をしたり、模様の相談したりしながら、沼田さんがテープを作ってくれる印刷所を探し、印刷用のデータを作成して、ようやく出来上がったのがこちらの品物になります。
たくさん印刷するには、大きな金額が必要です。
まずは、少しだけ作って、試験的に販売してみようということになりました。
毬屋には、3柄あわせて70個が届きました。
これから袋に詰めて、店頭に並ぶ予定です。
こういう、伝統工芸への関り方も面白いですね。
店頭で見かけたら、ぜひ実物をご覧くださいませ。
加賀ゆびぬきマスキングテープ・プロジェクト
http://mayugegohan.wix.com/kagayubinukimt